数億円持つ、仮想通貨ホルダーにお金のことを聞いてみた

2017年、大きな転換点を迎えた仮想通貨。連日ニュースになり、その価格は上昇を続けました。
今まで投資をしていなかった人たちがこぞって取引をし、そのインパクトは多くの人の人生を変えたと言っても過言ではないでしょう。

今回STAND編集部は、2013年から仮想通貨の取引を始め現在「サラリーマンの生涯年収以上」の資産を築いた方の接触に成功。実際に何をしてそこまでの資産を築き、そして今何を思うのか。

お話をお聞きしました。
※なお、本人の希望により完全匿名でお話を聞いています!ご了承ください!

仮想通貨に興味を持った理由は、「国が発行するお金以外で初めて成功しそうだと思ったから」

− そもそも、2013年というのはまだ仮想通貨があまり話題にもなっていない時だったと思うのですが、どうやって知ったのでしょうか?

クリプトさん:「WSJか何かの海外メディアで知りました。興味を持った理由としては、国の発行する通貨以外では初めて成功しそうだと思ったからです。※POW(プルーフ・オブ・ワーク)とブロックチェーンを使うことによって発行体を無くして規制できないなと」
※POWとは、コンセンサスアルゴリズムの一つ。簡単に言うと、ビットコインでは「CPUを使って複雑な計算を早く終えた人に発言権」があり、偽の情報に書き換えるには尋常じゃない量のCPUパワーが必要。つまり、事実上改ざんは不可能。

− ビットコインを知ってからまず最初に何をしたのでしょうか?

クリプトさん:「最初は※セカンドライフのリンデンドルのようなものだと思ったため特に何もしなかったんですよね。日本でも話題なった、取引所のコインが盗まれる『GOX事件』後にはじめてサトシ論文に目を通してみて面白いなと思いました」
※セカンドライフはオンライン仮想世界。リンデンドルはその中で使われていた通貨のこと。米ドルとの交換レートが公式にあり、リアルマネートレードが正式に行われていた。

− それから、取引をはじめたんですか。

クリプトさん:「そうですね。ただ、当時は、とにかくどこの取引所も簡単にGOXするためとても危なかったんです。アルトコイン(ビットコイン意外のコインのこと)の取引所は全て海外のもので信用できなかったんですよ。あとは、資金が小さいうちはお金を労働力として考えてしまう。例えば1万円損すると日当分溶かしてしまったみたいに思ってしまうため、臆病になってしまうんです」

− それって結構の人が味わっている感情かなと。

クリプトさん:「おそらく、資産が普段使うことのないような金額(数千万円以上)にならないとこの臆病さは克服はできないと思います。資産が少ないうちはかなり慎重に、確実なものに集中投資していましたが、資産が増えてからはゲーム感覚で数字を増やす遊びとなっていきました」

資金の増やし方はICO

− かなり慎重に、確実なものに集中投資と言いましたが、実際どのようにして資産を増やしていったんですか?

クリプトさん:「当時、ビットコインは2万円〜10万円の間だったんですが、イーサリアム、AUGUR、WAVES、LISK、DECENTなどのICOにビットコインを投入しビットコインを増やしましたね。さらに国内外のメディアを見ながら短期的にニュースの出た暗号通貨に数十BTC投入し10-20%の利益をビットコインで得るというやり方です。とにかく、ビットコインを集めるということをしていました。やはりビットコインは『基軸通貨』なので

− 具体的にICOに参加するというと?

クリプトさん:「ICOに参加するには、まずICOをやっているプロジェクトを見つけてホワイトペーパーを読みこみます。プロジェクトが気に入ったらBTCやETHで参加できるんです。その後、開発が進みプロジェクトがローンチされればコインが取引所に上場しトレードが可能となります」

− 2017年はどこもかしこもICOという言葉が飛び交っていたように思いますが、当時もあったんですね。

クリプトさん:「はい。気をつけた方がいいのは詐欺的なプロジェクトや開発が進まなく破綻してしまうプロジェクトも数多く存在しているため、『自分がかなりリスキーなものに資金を提供している』ということを認識する必要があります。その代わり世界中のスタートアップに投資できる、というこれまで一般人がアクセスできなかったものに対してICOはアクセスできるようにしてくれたんですよ」

− 早く情報を得て、それが信頼できるかどうか見極める感覚がないとだめですね…。その感覚はどのようにして培ったというか、どんな部分を見ているのでしょうか?

クリプトさん:「一次情報を入手することが最も大切です。この記事はどこから発信されたものなのか、マーケターが仕掛けているのか?それともプロジェクトが公式に発言しているのかなどをチェックする必要があります。それはやはり、参加してみないとわからないこともあるので、経験がとても大事です」

ビットコインのほうが信頼できるから、日本円には変えない

− なるほど。それを日本円に替えていたんですね

クリプトさん:「いいえ。日本円に変えてしまえばそれまでです。いろいろな要素が絡んで、価値が減っていくことになります。なので、本当に日本円が必要なのかを考える必要があると思います。私の場合は、使用せずにBTCで価値を保存しておいています

− 日本円を使わず生きていく、ということはできるものなのでしょうか?

クリプトさん:「『日本国内にいる限り』無理ですね。納税は日本円しか受け付けていないので」

− 資産を増やした結果、昔と今で変わった心境は変わりましたか?

クリプトさん:「そうですね…。ますます日本円が信用できなくなりました。個人的な意見ですが、日本円を溜め込んだところでどう考えても今後価値が目減りしていくと感じるからです。世界中にマイナーがいて新たに生成するビットコインを競い合っているシステムの方が信頼でき、価値の保存方法として自分に合っているなと」

− なぜ、日本円の価値が減っていくと思うんですか?

クリプトさん:「日本円は無限に発行が可能で、単なる紙だという事実があるからです。それは今後、だんだんと皆が気がつくようになるなと。それ以前は兌換紙幣(同額の金などに交換を約束した紙幣)でしたが、現在はフィアット(政府によって価値が決められた紙幣のこと)となっているからというのもあります。ポテトチップスの量が年々少なくなっていたり、自動販売機のジュースの値段が徐々に上がっていることに気がついているならそれが答えかなと」

− それに気づいたことによって、行動は変わりましたか?

クリプトさん:「こんな言い方はどうかとも思いますが、好きでもないことを毎日8時間一生続けて行きていく人々と全く話が合わなくなりました。もし自分が同じ状況になったとしてもお金のかからない趣味をやるなと。多くの人が自分の国のお金に洗脳されてしまい、本当に価値のあるものを見失っているように見えるようになったんです」

− 本当に価値のあるものとはなんでしょうか?

クリプトさん:「そのモノによって異なりますが、通貨の場合は、貴重であり、ポータブルで分割可能なものが良いと思いますね。男であればしっかりと勃起して強い子孫を残せるなど、より人間の根源的なものが本当に価値のあるものだと思います」

− 今後はどのようにして生きて生きてきたいですか?

クリプトさん:「今後もブロックチェーンテクノロジーには注目しています。具体的には、どのようにdapps(ブロックチェーンを使った分散型アプリケーション)がスケールしていくのかを見守りたいですね。自分の人生的には、ネットの世界でもっと自由に泳げるようになりたいと思います」

− 本日はありがとうございました。

男なら、お金のこと、真剣に考えたほうがいいかも…?

今回、クリプトさんのお話を聞いて思ったのは、お金についての価値観が揺らぎつつある。ということです。
今までは日本円を稼ぎ、それを貯蓄していけば暮らせる時代でした。しかし、これから先は価値の保存方法を様々なアプローチでしていかなければならなくなってきます。

何が正しいのか、これから先何が起こるのか。それは誰もしりません。だからこそ、仮想通貨を一つの手段として持っておく。違う形で資産を持っておく、ということは今後大事なことになってきそうです。