射精の回数は多いほうが健康になる?!精子を元気にする方法を小堀善友先生に聞いてみた

「オナニーをしすぎると赤玉が出て来るぞ!」
これは大きな間違いで、実は「オナニーをしたほうがいい」ということはご存知でしょうか。

また、昨今多くの夫婦が悩んでいると言われる「不妊」。実は、不妊の原因の約50%男性にあるのです

このように、精子や妊活に関する疑問は多く、間違った知識が広まっていることも多々あります。
そこで今回は、獨協医科大学越谷病院、泌尿器科に勤務しており以前取材させていただいたTENGA MEN’S LOUPEの生みの親である小堀善友先生に精子と妊活のことについて、お聞きしてきました。

不妊症の半分の原因は男性!それはなぜなの?


小堀善友先生 泌尿器科医。金沢大学医学部卒業。2009年より獨協医科大学越谷病院泌尿器科に勤務。2014年より米国イリノイ大学シカゴ校へ留学し、スマートフォン精液検査の研究を行った。専門は男性不妊(特に射精障害)、性感染症。読売新聞の医療サイト「ヨミドクター」にてコラム連載中。著書に『妊活カップルのためのオトコ学』(2014年・メディカルトリビューン)がある。

− まず不妊についてお聞きしたいのですが、原因は男性側にもあるんですか?

「はい。WHOを出しているデータで48%が男性が原因という結果が出ています。ただ、これはまだまだ認知されていないんですね。というのも、精液検査ってなかなか受けてもらえないんです

− 確かに、精子の検査って色々考えると、受けづらいですからね…。

「1677年に精子を発見したレーウェンフックという人がいます。この人は精子の他にも赤血球とかミジンコなども発見しているのですが、この時使っていたのがボールレンズ顕微鏡です。そこで私が閃いたのが『世界最古の顕微鏡と最新のスマホを組み合わせれば、簡単に精子を見ることができるのではないか』ということでした。その仮説に基づき、色々調査していくと、『病院でやる精液検査』と『スマホと顕微鏡』で見る精子の数が相関していたんですね。そこで商品化したのがスマホで精子の動きや数を見ることができるTENGA MEN’S LOUPEです」

− このTENGA MEN’S LOUPEを使えば自宅で簡単にスマホでチェックできるので病院に行かなくもチェックできるんですね。では、そもそも男性が不妊になってしまう原因にはどのような症状があるのでしょうか?

「以前、男性不妊症の患者さんを持っている日本中の施設で一年間で診た患者さんの総数が7,000人いたんですが、8割の方が『造成機能障害』でした。いわゆる、精子を作る機能が弱い方ですね。その次が、EDや射精障害の方。最後に『閉塞性精路障害』という症状です。これは性病や生まれつき精管がないなどの理由で精子を出す管が詰まってしまっているパターンの人です」

− ただ、潜在的な実数では7,000人以上悩んでいる方はいるということですよね?

「その通りです。あくまで施設に来た患者さんの数なので、潜在的な患者さんはもっと沢山いると思います

精子濃度が高くて運動率が高いものがいい!健康的な精子とは?

− そもそも健康的な精子とはどのような特徴があるのでしょうか?

健康的な精子の特徴は、頭の形が良い・よく動いている・数が多いの3つですね。精子濃度が高くて精子運動率が高いものがいいです」

− よく動いている・数が多いのはなんとなくわかるのですが、頭の形が違うというのは一人ひとり精子の形が違うんですか?

「一人ひとりどころか『一人の人間の中でひとつひとつ形が違います』。実は、一人の人間の中でいい形している精子って10%くらいしかいないんですよ。だから、体外受精をするときはいい形の精子を選ぶんです」

− 健康な精子を作るコツは健康的な生活を送ることですか?

「そうですね。身近にできる精子力UPの方法としては、禁煙をする。禁欲をしない。ぴっちり下着は避ける。サウナ、長風呂は控える。自転車で股間を刺激しないということなどが挙げられます。股間に過度な刺激や熱を与えないようにするという感じですね」

− 『禁欲をしない』とありますが、昔『オナニーをしすぎると赤玉が出る』という噂があったんですが…。あれは嘘なんですか?

「赤玉がでるなんてことはないですね。そもそも、精子というのは玉から出て精管を通ってくる時点で酸化ストレスをうけているため、射精しないと運動率が下がってしまうおそれがあるんですだから私はどんどん射精しろと言っています。最低でも週一、むしろ多いに越したことはないです

− オナニーを沢山したほうがいいんですか!

「そうですね。うちの病院で調べた結果、オナニーをすることで男性ホルモンが凄い上がったというデータがあったんです。だから健康にもいいのかなとは思います。基本的に精子を出しすぎて健康に悪いということはありません。射精をした方が前立腺がんになりにくいというデータもありますしね。ただ、床オナなどの特殊なオナニーは絶対ダメですよ。特殊なオナニーをしすぎると、膣内では射精できなくなる『膣内射精障害』になる恐れがあり、これも不妊の原因のひとつです。オナニーは普通に手で上下にやることをオススメします」

− やはりノーマルなやり方が一番なんですね。

「そうですね。以前、私はこの誤ったオナニーをしている人や射精障害の人たちに対して、TENGAを使って治療したんです。その結果見事に治って、その後続々と治ったという報告があったので、TENGAを使って正しいオナニーをするのはオススメです」

− TENGAも小堀先生も凄いですね…!!

リラックスしないとダメ!緊張すると勃起しなくなる理由

− これはずっと気になっていたのですが、よく言われる子作りするために『排卵日にセックスをする』というのはいい方法なんですか?

「日本だとこの排卵日を狙う『タイミング法』というのが勧められて、基礎体温を測り排卵日の前後でセックスしろと言われますね。ただ、ここで面白いアンケート結果がありまして。実は、妊娠を目指す前は月平均4回はセックスをしていたのに、妊娠を目指すと月平均2回に減っていたりしたんです

− ええ!減ってしまう傾向にあるんですか!?

「はい。これはなぜかというと、排卵日に集中的に狙おうとしているからですね。これってかなり問題でして、男の人って妊娠を目指してセックスをし始めると三割くらいが勃起障害が射精障害になってしまうんです。なぜかというと射精というのは副交感神経系が優位じゃないとできないんですよ。基本的に、副交感神経系はリラックスをしたほうが優位に働くもの。極論、なにも考えずにビールでも飲みながらエッチな画像とか見ている時が一番いいんです。ただ、女性から『今日排卵日だから頑張ろうね』とか言われると、緊張の神経が働いてしまい勃起しずらくなってしまうんです」

− 確かに、なんとなくその気持ちわかりますね…!!

「アメリカの学会とかで妊娠するにはどうしたらいいのかって話になると、『毎日セックスしろ』と言われるんです。毎日セックス出来ない人はどうしたらいいかというと、2日に1回やれと言われる。結局、精子って膣の中で1日〜2日生きるので大体2日に一回セックスすれば生きている精子は卵子にいきつくんです。とはいえ、文化的な違いがあるので難しいところではあるんですけれど」

− 確かに日本人のセックスの回数は世界的にも少ないと言われていますからね…。では、一番子作りをするのにベストな歳っていくつなんでしょうか?

「染色体などの状態を考えると、若ければ若いに越したことはないです。源氏物語などを読んでみると、光源氏の妻の一人は12歳で子供産んでいるんですよ。だから初潮がきているんだったら子供ができるはずなんです。ただ、現代の流産率等のデータを鑑みると20代前半が一番いいです。結局、歳をとればとるほど赤ちゃんができづらくなるのは確かです」

− めっちゃ勉強になります。

「なんにせよ、男性の方は一度、自身の精子をチェックしてみることをオススメします。というのも、男性の場合、自発的に行くという意識がなくて、圧倒的に女性に連れられていくことが多いんですよ。だから、大体の方が男性なのに産婦人科で検査を受けているんです。しかも、その時にはもう既に精子がなくなっていて、時既に遅しの場合が多い。『自分はちゃんと射精するし、勃起するし、問題ないだろう!』と思っている方でも、もしかしたら精子の動きや数は少ない場合もあります。だからこそ、今のパートナーや将来の為にもぜひ検査をしてみて下さい」

− 僕も本気でチェックします。本日はありがとうございました。

もしものときは、男性不妊専門医の利用を!

検査にいくにしても、治療をするにしても男性不妊専門医では、男性不妊症患者の性機能障害、造精機能障害の治療ができます。発見や治療は早いに越したことはありません。

今まで「精子の健康について」意識したことがなかった方は、ぜひこの記事をきっかけに精子の健康を考えてみて下さい。また、パートナーとの不妊に悩んでいる男性の方はパートナーではなくまず自分を疑い、検査をしてみましょう!

もしかしたら、新しい解決法が見つかるかもしれません。

TENGA MEN’S LOUPE:https://www.tenga.co.jp/mensloupe/
TENGA MEN’S LOUPEの使い方や精子の数え方:http://dr-kobori.com/survey/